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相続税の延納制度とは?認められる条件も併せて解説

相続財産のほとんどが不動産で現金が少なく、相続税を一括で納付できないと困っている方もいらっしゃるのではないでしょうか。

相続税には延納という制度があり、一定の条件をすべて満たした場合に限って分割払いによる納税が認められます。

本記事では、相続税の延納制度の概要と、延納が認められる4つの条件を解説します。

相続税の延納とは

相続税の延納とは、相続税の一括払いが難しい場合に、税務署の承認を経ることで年払いの分割払いによる納税が認められる制度です。

延納が許可されると、最長で5〜20年にわたって分割払いができますが、延納期間中には利子税が発生します。

利子税の税率は相続財産の種類によって異なりますが、一般的には年率1%前後が目安とされています。

なお、延納によっても納付が困難な場合は、相続財産そのもので納税する物納という制度もありますが、延納の審査が優先されます。

条件①相続税額が10万円を超えていること

延納を利用するためには、相続人全員の相続税額の合計ではなく、納税者1人あたりの納税額が10万円を超えている必要があります。

税額が10万円以下の場合は分割払いが認められず、原則通り期限までに一括で納付しなければなりません。

条件②現金で一括納付が困難であること

相続税の納期限までに、現金による一括納付が困難な正当な理由が必要です。

相続財産のほとんどが不動産や非上場株式などの換金しにくい財産で構成されており、手元の現金が不足している場合がこれに該当します。

一括納付が困難であることを証明するために、資金繰りの状況や財産の内訳などを示す書類を提出する必要があります。

条件③延納税額に相当する担保を提供できること

延納を希望する税額が100万円を超え、かつ延納期限が3年以上のケースでは、分割払いを保証するための担保を提供する必要があります。

担保として認められる財産は以下の通りです。

 

  • 不動産
  • 国債
  • 地方債
  • 上場株式
  • 生命保険契約

条件④申告期限までに申請すること

相続税の申告期限内に延納申請書を所轄の税務署へ提出しなければなりません。

相続税の申告期限は、被相続人の死亡を知った日の翌日を起算日として10か月以内と定められています。

期限を超えてからの申請は受け付けられないため、延納を希望する場合は一括納付が困難である理由を示す書類や担保の書類、延納申請書類の準備を同時に進めることをおすすめします。

まとめ

相続税の延納が認められるためには、今回解説した4つの条件をすべて満たさなければなりません。

条件を満たした場合でも、申請の際に一括納付ができない理由の客観的な証明や、担保に関する膨大な書類の準備は非常に複雑です。

相続税の延納申請を検討している場合は、早めに税理士に相談することをおすすめします。

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  • 所属団体
    • 近畿税理士会 明石支部
  • 経歴
    • 昭和32年生まれ
    • 兵庫県宍粟市出身
    • 国税局採用 資料調査課、法人課税課、査察部、税務署法人部門ほかに勤務
    • 元税務署長
    • 金融庁検査局、預金保険機構業務部に出向
    • 平成30年8月 税理士登録
    • 平成30年10月 経営革新等支援機関認定
    • 令和3年10月 「国税調査の舞台裏」(清文社)出版
    • 令和4年9月 「税務調査の勘どころ」(清文社)執筆

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